ロブスター

感想

「ロブスター」という不思議な題名に惹かれてまったく前知識にない状態で観ましたが、内容は想像以上にハードで考えさせられるものでした。

この映画は、正体の分からない誰かによって管理されている近未来の人間社会を描いています。

まず独身者たちは、「ホテル」と呼ばれる施設でカップルになるように指導されます。

もし45日以内にカップルが成立しなければ、自らが望んだ人間以外の動物に姿を変えられてしまい、その動物として生きていくというのが一つ目の選択です。

もう一つは、独身者しかいない「森」の中の世界で生活し、ホテルでカップル成立に努力する一方で、森で独身者を麻酔銃で捕獲しなければなりません。

1人捕獲すると、カップル成立までの45日という期限が1日延長されるというルールがあります。

死ぬまで独身でいることもできますが、常に人狩りをし続けなければなりません。

そして、森ではホテルとは反対に、カップルになることは一切禁じられています。

もちろん寓話なのですが、愛とは何か、自由とは何かということを突き詰めた映画だと思いました。

自分だったら、そこまで人間であることに執着せずに動物で生きることを選ぶかもしれません。

でも、どの動物になったとしても決して楽な生き方というのはありません。

主人公のデヴィットはなぜロブスターを選んだのでしょう。

その真意はまさしく人間関係の複雑さを物語っていると思います。いまの時代も色々と大変ではありますが、この映画の中に描かれているものよりはずっと良いし、自由に選択できる有り難みを実感しました。感想